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パリ在住10年フルタイムワーキングマザーの日常生活と頭の中

フランスと日本 水に対するこころもちが違う、という話

ウイルス感染対策で、子どもの預け先が閉まり、在宅勤務になっているため、
義理の両親の別荘に居候してから、まる2か月が経ちました。
 

在仏10年ですが、これほど密に、長く、フランス人家族と生活を一緒にしていると、
改めて日仏の文化の違い、というか、「生きる」ための前提条件、こころもちが
色々と違うなあ、と実感する場面が多々あります。
 
 

今日のネタ「水回りの感覚が違うなあ」と心から実感したことも、その1つ。
 


日本人は、一日の終わりに、疲れをとるため、夜にお風呂の入るのが一般的。
極端な例ですが、清潔好きの元同僚(日本在住の日本人)は、朝にシャワーで髪を洗い、仕事から帰ったらすぐお風呂!という人がいるかと思えば、
今の同僚(フランス在住20年の日本人)は、朝シャワー浴びるだけ、湯船なんて日本に里帰りする時ぐらいしか入らないよ〜という人もいます。
 
 

わたしの日本の家族は、一日の終わりにお風呂、派。
父親は、仕事から帰ったらお風呂→夜ごはん、
その他のメンバーは、夜ごはん→お風呂、という習慣でした。
この習慣から、結婚してすぐ、わたしはお風呂は夜ごはんの後に入る人やから!と、仏人主人に伝えたことを覚えています。
 
 

フランスに来てから、何度かやむを得ず、お風呂→夜ごはん、というルートをやってみましたが、合わず。
お風呂の後に、また洋服に袖を通すことにものすごい抵抗感があります・・・
 
 

幸い、わたしの主人も日本人並みにお風呂好きのため、毎日、お風呂→夜ごはん、という、わたしの父親のルートを踏襲しており、
子どもたちも毎日、お風呂→夜ごはん、というスケジュールでやっていました。
 
 
 

そんななか、義理の両親と同居してみたら、うちのこのお風呂スケジュールは、フランスではすごく少数派ということが分かりました。
フランス人は、一般的に、朝、昼、夜、時間帯を問わず、お風呂ではなくシャワー。
朝一番に、もしくは午後の仕事終わり夕食の前に、身なりを整える目的のようです。
日本人のように、しっかりと毎日お風呂に入る人もいますが、少数派。
わたしが、夜ごはんの後に毎日お風呂に入ります~、と言ったところ、
義理の母に、「そんな寝る直前にきれいにしてどうするの? 寝るだけでしょ〜」といわれます(笑)。
 

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確かに、真夏でも日本ほど湿度が高くないため、普通の生活をしている範囲では、「あー、汗を流したい!」と思うことが少ないです。
そのため、何日かに一度しかお風呂に入らない、あるいは、そもそもここ20年ほどお風呂を使っていない、という、完全なるシャワー派の意見も、分からないではないです。
だからこそ、香水文化が発展したという歴史にも納得です。



さて、フランス人と日本人の、この習慣の違いは、
水がたくさん使えたかどうか、が、分かれ目だったのでは?と考えています。


フランスだけではなく、アメリカやヨーロッパでは、上の写真のように、バスタブの横に「洗い場」がないのはよく知られています。 トイレが真横にあるケースも多々。
バスタブに入ったまま体を洗うため、お風呂の後にお湯を抜かなければなりません。そのため、一度に使うお湯の量がめっちゃ多い!
そして、ひとり入ったら、そのあとの人が入るまでにまたお湯をためるので、時間かかるかかる!
 
 
わたしの一般的な生活基準として、水が結構重要だったのね!と初めて実感したのは、もう15年も前のこと。
サンフランシスコとロンドンに住んだ際、どちらの都市でも、水回り環境の悪さに驚きました。どんなにモダンなアパートメントでも、水回りは本当にイマイチ。
お風呂に入ろうと思って、うきうきしながら蛇口をひねっても、勢いよく水が出ない。
熱いお湯がやっと出た!と思っても、急に冷たい水になったり。
結果、生ぬるいお湯につかって過ごす、という。
そして、水が止まることもたびたびありました。
ひとつの家庭で、熱いお湯を使いすぎてタンクが空になったから、というような「使う水の量」による影響が多かったです。
「日本にいる感覚でお湯を使ったら大変よ」と、海外在住日本人の先輩にも教わりました。よく旅行ガイドブックに載ってる「お湯が出ないことがあっても驚かないように」という記載を、肌で感じました。
 
 
 

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そして、水回りといえば、トイレの仕様、使い方も、異なります。
日本のように水を勢いよくたくさん流して、汚れを落とす形式ではありません。
そのため、職場に日本からの出張者が来て、トイレを使ったあと、汚れが落ちておらず
総務部があわてて「トイレの使い方」について明記した(要するに、汚れが落ちていない場合は、設置しているブラシでごしごししてくださいよ!という)
マナー推進のメールを社員全員に送ることが多々ありました。
 
 
この話、いまだに、パリの自宅のトイレ掃除をするたびに思い出します。
海外生活に慣れていない日本人にとっては、「なんで水流で汚れが落ちないの!?」って感じなんだろうな、と思います。(わたしもそうでした!)



日本の水は柔らかい、いわゆる軟水なのに対し、フランスは硬水なので、肌や髪の毛への負担が大きいです。
カルキを取る掃除も欠かせませんし、硬水の水道水で顔を洗うくらいなら、化粧水でふき取り、というのが、フランス人女性のデフォルトです。
 
 
義理の両親の前で、日本流でご飯を作る機会があったのですが、その際も、
「和食は野菜も茹でるのね〜 お湯沸かしてから冷水で流してシャキッとさせるって、お水がたくさんいるわね〜」
「蕎麦や、そうめんは、茹でてからまた流し水にするなんて。お水が…(以下同)」
という反応が面白かったです(決して嫌味ではなく、発見!という感じ)。



つくづく、日本は、水資源の豊かな国なんだなあ、と思います。
稲作も、水が豊富にあることが前提で発展した文化ですし、温泉など、資源としての「水」に恵まれた国ですね。
ああ、温泉いきたいなあ~


今日はここまで。
海外在住で、この話わかるよ~、と思われる方、また、
これから海外に行かれる方で、心の準備をされている方の参考にでもなれば、嬉しいです。
 
 
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自分が持っていた違和感をはっきり文字で認識し、腹落ちしたときの話です