フランスで考えるブログ

フランス在住 大阪出身の金融業界フルタイム勤務のわたしの日常生活と頭の中

フランス 外出禁止生活での発見


新型ウイルス感染対策のため、3月16日から始まった外出禁止生活も、まもなく1ヶ月近く経とうとしています。この間、フランスは毎日ほぼ全てのニュースが感染に関するもの、また、全世界的に不安なニュースが毎日のように流れています。
3週間経って、「フランスならでは」のよかった点、また意外な発見があったので、記しておきたいと思います。

 

スーパーの棚。パスタとコーヒーが在庫少なし ↓

f:id:infofromparis:20200321081320j:plain

f:id:infofromparis:20200321081656j:plain

 


----

よかった点

有給の「保護者やすみ」
保育園児、幼稚園児の二人がいますが、いずれも3月16日から完全閉鎖。
それでも慌てずいられたのは、国が「保護者やすみ」の場合、有給の病欠扱いとすることが保障されていたから。
両親同時に申請できないなど制約はありますが、これは本当にありがたい◎
職場でも正々堂々と申請できるし、経済的な不安もないし。
今回の新型ウイルス対策に関して、アメリカは、政府ではなく企業や経済団体、また州が率先して対策を立てている一方、一方のヨーロッパは、国が率先している印象です。


パリ以外の住居に滞在
学校閉鎖が発表された翌日の金曜日から、ノルマンディにある、義理の両親の別荘に居候させてもらっています。
小さい子どもがいる家庭にとって、公園も図書館も閉まる、また人口密度が高いパリに比べると、広〜いお庭がある別荘は本当に楽しそう。
また、先述の「保護者やすみ」制度のお陰で、主人もしくはわたしが一緒に遊んであげられるので、義理の両親にも比較的負担をかけられずにいれるので、ちょうど良い距離感を保てて、3週間でも比較的穏やかに過ごすことができています。
フランス人は、別荘 Maison Secondaire を所有して、バカンスや長い週末のオフタイムを過ごす場所と、仕事や学校のオンタイムを過ごす場所を分けていることが多いです。
今回の件で、避難場所的に過ごせる場所があって本当によかった。

パリジャンがパリ以外の別荘に行くことによって感染が広がる、という理由で、パリの車のナンバープレートを見て差別的な行動があったと報道されていました。なにせ3週間前から3回しか外出してないので、そのように嫌な思いをしたことはありません。



意外な発見

在宅勤務の不便さ
子どもの送り迎えに朝晩猛ダッシュすることを考えると、通勤時間がない、在宅勤務っていいなあ、と思っていました。
…がしかし、いざやってみると、これが意外と難しい。
もちろん、子どもたちとも物理的に離れて、自分だけの部屋で仕事をするんですが、やっぱり「家」なので、モニターが2つない、モニターのサイズが小さい、プリンタがない、
机と椅子が長時間座るのに適してない、
ちょっとした質問でも、いちいち電話やメールで同僚に連絡しなければならない…などなど、細かい不便さがどんどん積もっていって、効率がちょっとずつ落ちます。
やっぱり職場は「仕事をする」のに適していることを、身をもって実感します。


フランス政府の決定→実行のスピード
3月13日に学校閉鎖、15日に商業施設の閉鎖を発表するなど、大統領声明が次々と出されました。そして、この2日間の間に、失業保険制度、「保護者やすみ」制度の実務手続きが発表され、さらに16日からは自宅学習のためのインターネットサイトの連絡があるなど、そのスピード感にびっくり。
フランスは日本に比べるとのんびりしているラテン気質なイメージでしたが、今回のように、人の生命に関わる重大な決断は次々と行われ、また民間企業が政府指示にスムーズに従えるよう、制度もあっという間に作ってしまう、そんなフランスの意外な一面を見ました。


詳しくはこちらのエントリで ↓

www.infofromparis.com

 



それほど買う物がないことに気づく
外出のたびに、日時を明記した理由書を作成しなければならないので、外出するのも週に一度になりました。パンは1週間分買って、冷凍庫で保存。
食料品や生活必需品は、リストを作り、リストにあるものだけを買って一目散に帰る。
そんな生活になると、同じメニューで回すので、意外と買う物って限られてるな〜と実感します。
お友達を招待して家で食事することもなければ、綺麗に着飾って出かけることもないので、質素であるものの意外と良い感じの、基本的な生活スタイルになっています。


----


個人的には、ヘアカットいきたい。
美容院が開いてないので、みんなどうしてるんだろう、と不思議です。自宅カット?
あと、職場に行かなくなったので、仕事着がいらなくなって、アイロンあてることがなくなりました。毎日ジーンズとTシャツ…


フランスでは、今週あたりが折り返しか?と言われています。
外出禁止が解かれるのは、地域ごと、また学校は年齢ごとに段階的に行うことがうっすらと発表されていますが、この緊迫した状況は続きそうです。

 

先日、2週間ぶりに職場に行くためメトロを待ってたら、通勤ラッシュの時間帯でこの様子 ↓ いつもは押し合いへし合いして乗れないくらいなのに。

f:id:infofromparis:20200321081146j:plain


今日はここまで。
このエントリがきっかけで、同じように思ってくれる方がいると嬉しいです。